信州安曇野牛乳 生産者紹介3 丸山牧場

えさの与え方にもひと工夫

1
1

丸山康仁さんは酪農家の三代目、現在はじめて11年目の青年だ。丸山牧場は高山牧場に隣接する位置にあり、酪農と同時に米と麦を育てる農家でもある。というわけで、丸山牧場も牧草は自分のところで手づくりし、とうもろこしによる発酵飼料のサイレージは高山牧場と連携する形でまかなっている。 丸山牧場のえさやりは1日4回。通常は朝晩2回のパターンが多いところ、「牛の消化に合わせてえさをやる順番を考え、与える時間も調整します」と丸山さん。最初は消化にいい牧草を与え、食べているかどうかをチェック。時間をおいて、とうもろこしを与えたり、体調によっては控えたり。「大規模な酪農形態ではないからこそ、一頭一頭、手塩にかけて大切に育むことができ、おいしい生乳が搾れるのです」。

定期的につめ切り(削蹄)も

1

丸山牧場に伺ったとき、ちょうど牛のつめ切りの場面に出くわした。「つめをきちんと切っておかないと、乳頭を傷つけたり、体が安定しないことでえさを食べなくなったりすることがあるんです」と丸山さん。乳牛の大きな体を固定し、電動ヤスリでつめを切った。切られているときは落ち着きがなかった牛も、終わったあとはすっきり気持ちよさそうにも見えた。年1~2回は削蹄師にお願いして、この大がかりなつめ切りをするそうだ。

獣医師と連携して行う乳牛の健康管理

1

えさのやり方にも工夫をしている丸山牧場だが、こうした細かい健康管理は、獣医師のアドバイスや連携によるところが大きいと言う。「乳牛の健康管理について、獣医さんから情報をもらいます。毎日気をつけなければならない乳房炎の対処法にはじまり、子牛の育て方や出産前後の牛のケアやストレス解消法まで教えてもらいます」。また、「うちでは、病気については早期発見と早期治療に心がけ、おかしいと思ったら早い段階で獣医さんに診てもらいます」という丸山さん。信州安曇野牛乳を支える獣医師たちは、日々、酪農家と連携しながら活躍しているのだ。最後に丸山さんは、「様々な人たちに支えられ、健康な牛たちから搾られる信州安曇野牛乳を、ぜひみなさんに飲んでもらいたいです」と語った。